一時期大ブームのゴーヤは、育て方も簡単で今まさに国民的夏野菜になりました。ちょっと苦味があって美味しい野菜ですよね。
食べるだけでなく、日差しよけの緑のカーテンとしても栽培し、緑が夏の太陽にとっても映えますよね。そんなゴーヤの育て方や栽培のコツをご紹介します。
ゴーヤってどんな野菜?
熱帯アジア産のウリ科のゴーヤは、和名「にがうり」です。少し前までは沖縄の野菜というイメージでしたが、TVから人気が出て、現在では国民的な夏野菜として定着しています。緑色のコブ状の突起がある未熟な果実を通常は食べます。苦味がありますが、これが夏バテに効くとされていて、健康野菜とも言われています。実は種や葉、茎も栄養があり美味しく食べることができます。
健康野菜と言われているのは、ただ苦いだけではなく栄養分が豊富なことからきています。ビタミンCはキャベツの4倍、レモンの3倍、しかも熱で壊れにくいという特徴を持っています。苦味が苦手という人も食べるうちに「苦味が癖」「苦味が美味しい」と変わっていきます。そう、ゴーヤはとっても美味しい野菜なんです。お料理もいろいろできますよ。
少しでもエアコンを使わないように……とエコで人気なのがゴーヤの緑のカーテンです。ゴーヤのつると葉を使って日差しを避けます。またゴーヤは植物なので、常に水分を蒸発させているため、通る風が涼しい感じがすると言われています。マンションのベランダでもプランターで栽培でき、お手軽ですね。今回はそんなゴーヤの育て方と栽培のコツ、緑のカーテンの育て方をご紹介します。
ゴーヤの栽培方法・育て方その1:種まき
それでは、ゴーヤの育て方をご紹介していきます。ゴーヤは家庭菜園などに人気の野菜で、比較的簡単な育て方で大丈夫と言われています。4月頃で気温が20〜25度になったら種をまいていきましょう。発根させてから種をまくと発根率が良くなりますので、前もって種の尖った部分を1mm程度カットして一晩水に浸しておくのが栽培のコツです。
種まきをするためのまき穴の大きさは20cm程度の間隔をあけて、指を使って土を押して、穴を作っていきます。1つの穴には2~3粒の種をいれ、1cmくらいの土をかけましょう。本葉が4~5枚になるまで、風通しの良い日陰で水を適度にあげながら土の乾燥に気をつけながら栽培します。小さなポットタイプのプランターであれば、4~5粒の種を入れてあげましょう。
ゴーヤの栽培方法・育て方その2:苗植え
5~6月になると苗の大きさも出てきて、植え付けをするちょうど良い時期です!しっかりとした深い緑色をしていて、ふしとふしの間がつまっているのが、良いゴーヤの苗ですので、できるだけ良い苗を栽培していきましょう。
ゴーヤの育て方と栽培のコツ!鉢植えの場合
鉢植えの場合は大きさのある深めの底のプランターに1~2苗植えていきましょう。プランターは、幅60cm深さ30cm以上のものが良いでしょう。9号以上の大型の深底タイプのプランター(幅60cm、深さ30cm以上)に1~2苗、9号以上の深めのスリット鉢に1苗植えるくらいが目安です。プランターの底に鉢底石を敷いて、縁から2cmのところまで土を入れて苗を植えましょう。
ゴーヤの育て方と栽培のコツ!地植えの場合
地植えの場合は、苗と苗の間隔を40~50cm以上とって苗を植えていきます。鉢植え、地植えどちらの育て方でも本葉が4~5枚の大きさになったら、仮で良いので支柱を立ててあげます。ゴーヤのツルが伸びてきたら、10cm角目のネットをつけていきます。
ゴーヤの栽培方法・育て方その3:土づくり
ゴーヤの土は、野菜用の培養土か赤玉土4:腐葉土4:堆肥2を混ぜた土を作ります。地植えでの育て方の場合は、植え付けの4週間前に地の土と石灰を混ぜて置いておき、2週間後に堆肥を混ぜましょう。
ゴーヤの栽培方法・育て方その4:水やり
朝がベストです。土の表面が乾いたのを確認してから、根元にたっぷりと水をあげましょう。外気温が上がる前に水をあげ、夕方に土が乾いているようであれば、もう一度水やりをしてあげましょう。水やりの栽培のコツは、プランターであれば、あふれるくらいたっぷりとあげることです。また、花に水がかかってしまうとゴーヤの実をつけてくれなくなりますので気をつけましょう。
ゴーヤの栽培方法・育て方その5:肥料
ゴーヤの育て方で、培養土を使っている場合は肥料はいりません。培養土以外は牛糞堆肥や化学肥料などを、植え付けの際に土に混ぜます。植え付けが終わったあとはの育て方は、野菜用の液体の肥料を2週間に1度与えてあげましょう。栽培のコツとして、もしゴーヤの葉っぱが黄色くなってしまった場合は、肥料が足りていない可能性があり、枯れることもあります。
ゴーヤの栽培方法・育て方その6:摘心
ゴーヤの育て方と栽培のコツ!摘心とは?
摘心とは、成長したゴーヤのつるの先端を切り取ることを言います。これは、実をたくさん収穫したい時の育て方で、基本的には摘心を2回する必要があります。摘心を2回することで、つるの伸びる範囲を上だけではなく横へも広げて大きさを作ることができます。また摘心をすることで1回目の摘心後に伸びてきたつると2回目の摘心後の子づるからゴーヤが実りやすくなります。
ゴーヤの育て方と栽培のコツ!摘心1回目の方法
ゴーヤの本葉が7~10枚になったら、親づるの先端をハサミで切り落とます。ゴーヤの本葉は4~5枚残しておきましょう。ついつい切りすぎてしまわないように注意することが栽培のコツです。摘心のあとに伸びてきた子づるはネットの横に流れるようにネットにとめてしまいます。これにより、ネットに広く緑のカーテンが出来上がります。
ゴーヤの育て方と栽培のコツ!摘心2回目の方法
上の方についている子づるを3~4本残して、他の子づるは切ってしまいましょう。また、ゴーヤのツルや葉っぱがたくさんあり、密集してしまっているところは、風通しをよくしてあげるために適当に切ってあげます。
ゴーヤの栽培方法・育て方その7:増やし方
ゴーヤは9月上旬に、収穫せず黄色くなったゴーヤを1~2個用意し、中の赤い種を取り出します。ゴーヤの種のまわりについている赤いゼリーの質感のようなものは、スポンジでこすって水洗いで落としていきましょう。この種を乾燥させて次の年にまき、ゴーヤの数を増やしていきます。保存中に水気を吸ったり、日光を浴びさせてしまうと発芽してしまうので、要注意です。
ゴーヤの栽培方法・育て方その8:病気や害虫
ゴーヤの栽培はそんなに難しいことではないのですが、やはり気をつけるべき病気や、注意したい害虫はいます。。ここでは、主に病気にならないための予防の育て方と注意が必要な害虫を紹介します。しっかり予防して、ここまで栽培したゴーヤを枯らしてしまわないように頑張りましょう!
つる割れ病にならない育て方と栽培のコツ
古い土の細菌が原因になって発生するつる割れ病は、5~9月頃に葉がしなしなになり、つるが割れて、灰褐色になってしまいます。見つけたら、病気の部分をとってしまいましょう。あればベンレート水和剤などの殺菌剤をまいてください。栽培のコツは、古い土は使わないことです!また、かぼちゃが台木の接ぎ木苗を選んだり、ネギ類と一緒に植えると予防になります。
つる枯れ病にならない育て方栽培のコツ
つる枯れ病は病気になった枯葉や土の中の細菌が原因で4~10月の間に発生します。茎がしおれて葉のふちには褐色の斑点が出てきます。つる枯れ病は雨や水やりの際のはねた泥などで感染してしまいます。栽培のコツは、根元にわらをしいてあげてつるを守ってあげましょう。
うどんこ病にならない育て方栽培のコツ
ゴーヤ全体に元気がなく、葉の表面に粉っぽい白斑ができたらうどんこ病です。5~7月に涼しく、日光があたらなかったりすると病気になってしまいます。見つけたらすぐにその部分をとってしまいましょう。栽培のコツは、風通しをすることです。また、窒素成分の多い肥料をやりすぎないようにしましょう。
ウリノメイガの幼虫にやられない育て方栽培のコツ
ゴーヤの小さい苗を食べる害虫です。成虫が卵をゴーヤに産みつけます。幼虫はあっという間に苗を食べつくしてしまいます!栽培のコツとしては、防虫ネットをつけて成虫がゴーヤに近づけないようにしましょう。
ゴーヤの緑のカーテンの作り方
緑のカーテンを作る際は、ゴーヤが少なくとも3株ほど必要です。3株のゴーヤを入れるプランターの大きさは、だいたいW655×D240×H180mmです。すぐにつるも伸びてきますので、緑のカーテンを作るためのネットを早めにはっていきましょう。緑のカーテンのネットの網目は10cmくらいのスクエアの大きさのものを選ぶのが栽培のコツです。
自分で作ったゴーヤで夏バテしない体
夏は自分で作ったゴーヤで緑のカーテンを栽培し、そこに実ったゴーヤを食べれば夏バテの心配はありませんね。緑のカーテンを栽培すれば、実もそれなりにできますので、いろいろなゴーヤ料理にチャレンジしてみるのも良いでしょう。是非ゴーヤ作りに挑戦してみましょう!