インテリアプランツで人気のウスネオイデスを元気に育てるにはどんなことに注意しなければならないのか、ウスネオイデスの特徴と共にご紹介していきます。
忙しい方でも簡単に育てることができるので、ウスネオイデスを育てて、部屋を彩ってみませんか。
ウスネオイデスとは
エアープランツで人気のウスネオイデスの基本情報から特徴まで紹介していきます。水やりの頻度が少ないので手間がかからず、忙しい方でも気軽に育てることができる植物です。
ウスネオイデスの基本情報
学名 | Tillandsia usneoides |
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科・属名 | パイナップル科・チランジア属 |
英名 | Tillandsia usneoides・Spanish moss |
原産地 | 北アメリカ~南アメリカ |
別名 | スパニッシュモス・サルオガセモドキ |
ウスネオイデスの特徴
ウスネオイデスは、別名「スパニッシュモス」とも呼ばれています。株の節を連なせ、下に垂らしながら生長していきます。
表面の細かい毛から、空気中の水分を吸収し育っていくエアプランツの仲間で、水を与える必要がなく吊るしておくだけで生長していくので、日本ではインテリアプランツとして人気があります。
しかし、原産地の北アメリカ・南アメリカでは、電線などの高い場所に着生し、どこにでも自生していることから、荷物を送る際の緩衝材として使用されることが多いです。
花の特徴
ウスネオイデスは、生長していくと春に甘い香りがする約5mmある緑色の小さな花を咲かせます。荷物を送る際、花を入れて送ると箱を開けた瞬間に甘い香りが広がると人気があります。大切な人へプレゼントを贈る際はぜひ、試してみてください。
葉の特徴
ウスネオイデスの葉は、銀色がかった緑色をしていて、空気中の水分を吸収するための「トリコーム」と呼ばれる毛がたくさん生えています。このトリコームから水分を吸収するだけで、ウスネオイデスは凄まじい速さで生長します。
ウスネオイデスはエアープランツ
エアープランツは、アメリカを中心に自生しています。エアープランツの種類には、銀色がかった緑色の葉を持つ「銀葉種」と緑色の葉を持つ「緑葉種」があります。ウスオイデネスは前者の「銀葉種」に分類されます。
ウスネオイデスの花言葉
ウスネオイデスは「不屈」と言う花言葉を持っています。自ら、空気中の水分を吸収し、土がない場所でも、岩やコケなどに着生してたくましく生長し、小さな花を咲かせる姿から、この花言葉がつけられました。
ウスネオイデスの育て方【栽培環境】
あまり手間がかからないウスネオイデスですが、置く場所によって生長に影響が出るので置き場所は慎重に選ばなければなりません。上手に育てるための大切なポイントである栽培環境について説明していきます。
育て方①置き場所
ウスネオイデスは栽培するのに手間がかからない分、置き場所が重要になってきます。インテリアプランツとして人気がありますが、外で栽培した方がよく育ちます。
外栽培、室内栽培どちらの場合も、日の光の当たる時間が一番重要です。外栽培であれば遮光ネット使用し、30~50%遮光します。室内栽培の場合は、日の当たる場所数か所に吊るし、様子を見て一番元気に育つ場所で栽培するようにすることがおすすめです。
また、ウスネオイデスは風通しの良い環境を好みます。容器に入れるのはあまりおすすめできません。蒸れることを嫌うので、どうしても容器に入れたい場合は、水やりを行った後は、必ず乾燥させてから容器にいれることを徹底してください。
ウスネオイデスの育て方【栽培管理】
エアープランツは自力で水分を吸収することもできますが、それでも定期的に水を与えなければいけません。エアープランツの水やりには2つ方法があります。正しい水の与え方の知識を身につけ、ウスネオイデスを大きく育てましょう。
育て方②水やり
ウスネオイデスはトリコームから空気中の水分を吸収することにより、体内の水分を保持するので、頻繁に水を与える必要はありませんが、植物なのである程度は、定期的に水を与える必要があります。
ウスネオイデスは、「ミスティング」と「ソーキング」で水を与えます。それぞれの水の与え方をご説明していきます。
ミスティング
ミスティングとは、霧吹きでウスネオイデスの全体を湿らせて水を与える方法です。ミスティングのメリットは、霧吹きさえあれば手軽に行えることです。
反対にデメリットは、一度に与えることができる水分量が少ないので、ウスネオイデスが吸収する前に乾いてしまい、全体に行き渡らないことです。
ミスティングを行う頻度は1週間に1度でかまいません。ウスネオイデスには気孔があり、昼間は体内の水分を保持するため気孔を閉じていますが、夜になると気孔が開くので夜にミスティングを行うと良いでしょう。
ソーキング
ソーキングとは、水を張ったバケツにウスネオイデスを水で浸し、水を与える方法です。ソーキングは、月に1度、またはウスネオイデスの元気がない時に行い、約6時間水に浸します。水に浸しすぎると、株が弱ってしまい枯れてしまうことがあるので注意してください。
ソーキングの後は、完全に乾くまでウスネオイデスを逆さに吊るします。ウスネオイデスの真ん中に水が溜まってしまわないよう、必ず逆さに吊るします。この乾かす作業が、ソーキングでは一番重要なポイントです。
育て方③肥料
基本的に肥料を与える必要はありませんが、元気がない時は、薄めた液体肥料を生育期の春と秋の夜にミスティングで与えてもかまいません。
育て方⑤枯れ葉摘み
ウスネオイデスが枯れてくると葉の色が、銀色がかった緑色から茶色く変色していきます。茶色くなった部分は切り落として処分しましょう。枯れた葉をそのままにしておくと、株自体が弱ってしまい全体的に枯れてしまいます。
枯れたらどうなる?
葉の色が茶色く変色して枯れますが、枯れる原因も様々です。葉の先端が枯れた原因には、先端が乾燥してしまっていることが考えられるので、葉の先端にこまめにミスティングをして対策します。
葉の内側が茶色く変色してしまっている場合は、内部まで水分が行き渡ってないことが考えられます。内部の変色が落ち着くまでは、週に1度ソーキングを行い様子を見ます。
葉に黒い斑点ができてしまっている場合は、風通しが悪く、カビが生えてしまっていることが考えられます。カビを見つけた場合は、カビが生えている場所を切り落として処分します。その後、風通しの良い場所に吊るし、しっかりと乾燥させましょう。
ウスネオイデスの育て方【増やし方】
増やし方①種まき
ウスネオイデスは種を撒いて増やすことができます。開花後、綿毛のような種をつけます。種は劣化しやすいので、種を付けたあとはすぐに採取します。
種を濡らしたコットンの上に置き、ミスティングを行うと2,3日で発芽しますが、発芽する前にカビが生えてしまうことがよくあります。カビが生えてしまったら、種は処分し、容器もきれいに洗浄し消毒します。
カビが生えることなく発芽した後は、水やりを控え様子を見ながらミスティングを行い育てていきます。発芽するまでの水の管理が難しいので栽培難易度は高めです。
増やし方②株分け
ウスネオイデスは株分けで増やす方法が一番簡単で上手に増やすことができる方法です。花が咲いていた場所にできた子株を何本か切り分け、一つに束ねて風通しの良い場所に吊るすだけです。
切り分ける際に、細菌に感染してしまわないように、カッターやハサミは消毒済の清潔で綺麗なものを使用してください。
ウスネオイデスをおしゃれに飾る方法
ウスネオイデスは束ねて吊るして飾るインテリアプランツとして人気があります。風通しの良い場所を好むので、蒸れてしまわないように束ねることがとても重要です。
麻紐や針金で束ねることができますが、きつく結びすぎないように気をつけます。できるだけふんわり結ぶことが、元気なウスネオイデスを育てるポイントです。
束ねたウスネオイデスをフックに引っ掛けて吊るしたり、壁や棚から直接垂らして飾ります。直射日光が当たらない、風通しの良い場所であればどこに飾っても問題ありません。
ウスネオイデスはインテリアプランツに最適!
育てるうえで、あまり手がかからず、ぐんぐん大きくなっていくウスネオイデスは、インテリアプランツにおすすめです。
蒸れない程度に束ねて、風通しの良い場所であれば、吊るしたり、垂らすだけで部屋のアクセントになってくれます。忙しい方でも簡単に育てられことができるので、育ててみてはいかがですか。