草全体に独特の香りを持ち、古くから民間薬として知られるドクダミですが、駆除に困っている方も多いのではないでしょうか。
ドクダミは繁殖力旺盛で、あっという間に庭に広がってしまう厄介な雑草です。ここでは、そんなドクダミの駆除方法から活用方法まで、詳しくご紹介します。
ドクダミとは?
【基本データ】
科名・属名 | ドクダミ科・ドクダミ属 |
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形態 | 多年草 |
草丈 | 20~40cm |
開花期 | 5月中旬~6月 |
花色 | 白 |
生育期間 | 3~11月 |
ドクダミは繁殖力が旺盛な雑草
ドクダミは庭や道端、水田など湿った陰地などに群生し、茎先に白い花を咲かせる植物です。独特な臭いを放ち繁殖力旺盛な雑草で、抜いても抜いても生えてくる為、頭を悩ませている方も多いでしょう。
そんな厄介者の扱いのドクダミですが、古くから「万能薬草」として親しまれており、健康茶として「どくだみ茶」はよく知られています。
今回は、そんな厄介なドクダミの駆除方法やコツ、活用方法まで詳しく解説していきます。家の周りや庭でドクダミが増えすぎて困っている方必見です!
ドクダミの駆除方法
いくら草むしりをしても生えてくるドクダミは、庭や畑にはとても厄介な雑草の一種です。ここでは、ドクダミに効果的な6つの駆除方法をご紹介します。是非、自分に合った方法で地下茎から根までドクダミを根こそぎ退治しましょう!
駆除方法①熱湯をかける
熱湯を使ってドクダミを駆除することもできます。手元に除草剤やそれに代わるものがない場合は、とりあえず熱湯をドクダミ全体にかけてみて下さい。
熱湯をかけると、茹でたようになり、数日後には弱って枯れていきます。小さなお子様のいるご家庭や、食物を育てている方など、除草剤を使いたくない方におすすめの方法です。
わざわざお湯を沸かさなくても、調理で野菜を茹でたお湯などを捨てずに活用してOKです!
駆除方法②重曹を使用
以外かもしれませんが、重曹を使うのもドクダミ駆除の有効手段のひとつです。重曹は粉のままではなく、水に溶かして「重曹水」として使用します。
方法は、ドクダミの茎を鎌などでカットして切り口に重曹水をかけていきます。刈る必要があるので手間はかかりますが、切り口に重曹が入り込むことによって枯らすことができます。
ドクダミは生命力が強いので、重曹を粉のまま撒いたり、刈らずに撒くだけでは十分に浸透せず根絶することはできません。切り口に重曹水をしっかりとしみ込ませるように撒いていきましょう。
駆除方法③苦土石灰を使用
ドクダミは生命力が強く、抜いても抜いても生えてくるのでウンザリされている方も多いでしょう。そこでおすすめなのが「苦土石灰」を使用する方法です。
ドクダミは酸性の土を好みます。逆に、アルカリ性の土を苦手とするので、ドクダミを根っこから抜いた後、「苦土石灰」を撒いて土をアルカリ性にすることで、再発を防ぐことができます。
ただし、周辺に酸性土壌を好む植物(リンドウ、スズラン、ブルーベリー、ツツジetc…)を植えている場合は、枯れてしまうので使用しないようにしましょう。
駆除方法④除草剤を使用
いちばんオーソドックスな駆除方法が除草剤を使用することです。ドクダミが一面にびっしりと生い茂っているような場合は、やはり除草剤を使用した方が早いでしょう。
使用する除草剤は、粒子タイプより液体タイプがおすすめです。日産化学の『ラウンドアップマックスロード』は、薬剤が茎葉から吸収され、根に移行し根から枯らし再生を防ぎます。ドクダミを刈る必要もないので、手軽に使用できて便利です。
駆除方法⑤塩水を使用
ドクダミに塩水をかけることで、脱水症状になり数日で枯らすことができます。また、塩は土壌では分解されないため、残留し再度生えてくることも防げます。
塩であれば家に常備されているものなので、費用もかからず手軽に行えます。ただ塩水を撒くだけで簡単に駆除できるのであれば、こんなに嬉しいことはないでしょう。
しかし、他の植物、作物なども育たなくなってしまいます。塩を撒いた土には、植物を植えることはできません。他の植物を育てていたり、これから育てる予定のある場所には使用しないようにしましょう。
駆除方法⑥ミントを植える
ドクダミを抜いた後、ミントを植えて増殖を防ぐ方法もあります。繁殖力旺盛なミントを投入してドクダミに打ち勝つという方法ですが、あまりおすすめすることはできません。
ミントが勝つこともあればドクダミが勝つこともあるからです。ドクダミを抜いても地下茎が残っている場合は効果が期待できません。最悪、ミントとドクダミが共存する可能性もあります。
ミントで埋め尽くしたい場合は、ドクダミをしっかり根から抜き取る必要があります。しかし、このミントもどんどん増えていくので、次はミントの駆除が必要になるかもしれません。
ドクダミの駆除のコツ
ドクダミは強い生命力と繁殖力を持っているので、駆除を行ったからといって安心することはできません。ドクダミはちぎれた根からでも再生する威力があります。
次は、ドクダミを駆除するコツをご紹介します。再び生えてこないように、コツを知ってドクダミを完全に退治しましょう!
コツ①根っこの駆除を行う
ドクダミは、根を取り去らない限り完全に駆除することができません。抜く場合は、土の中に張り巡らされた地下茎や根っこごと取り除いて下さい。少しでも残っていると、そこからまた増殖していくので、注意深く掘り進めすべて除去しましょう。
除草剤などを撒く場合は、根元を中心にしっかり浸透するように散布しましょう。どちらの方法もあまり広範囲になってからは作業が大変になります。放っておくとどんどん広がっていくので、後回しにせず早い段階で駆除を行うことがポイントです。
コツ②花が咲く前に行う
ドクダミの駆除は花が咲く前に行いましょう。ドクダミはこぼれ種からもどんどん増えていきます。花が咲く前に駆除を行うことで、種ができるのを防ぎ、増えるのを予防することができます。
ドクダミの花が咲き始めるのは5月中旬頃からです。駆除は、それよりも前に行うとベストです。
ドクダミの活用方法
厄介な雑草として扱われるドクダミですが、古くから体に良い万能薬草としても知られています。最後は、ドクダミの効能や作り方、使い方をご紹介します。駆除したドクダミは投げずに、生活に取り入れ活用してみてはいかがでしょうか。
ドクダミの効能
ドクダミは、昔から生薬として「10種の薬能がある」「重要な薬」という意味合いから『十薬(重薬)』とも呼ばれています。
ドクダミの名前の由来は、「毒矯み」からきているとも言われており、名前の通り体内の毒を排出する効果があります。
主な効能は、動脈硬化の予防、便秘、抗アレルギー、肌荒れ、アンチエイジング、生活習慣病予防などがあります。
乾燥ドクダミの作り方・使い方
一般家庭で、ドクダミを万能薬草として用いる場合、乾燥させて使用します。生の葉でも使用できますが、乾燥させた方が日持ちもし、使いやすいでしょう。乾燥ドクダミを作る方法は、刈り取ったドクダミを綺麗に水洗いし、風通しの良い場所に吊るして乾燥させます。
1週間程したら乾燥するので、フライパンで炒って水分を飛ばします。乾燥した葉はジップロックや密封容器などに入れ保存しましょう。
乾燥ドクダミの使い方は「どくだみ茶」が有名です。だしパックに入れた乾燥ドクダミ5~10gと、約1Lの水を鍋に入れて火をかけます。お湯が沸騰したら弱火で1~2分ほど煮込み、火を止めて茶こしで葉をこしたらどくだみ茶の出来上がりです。
その他の活用法としては、乾燥ドクダミを洗濯ネットなどに入れお風呂に浮かべれて入浴剤として使えます。お肌をツルツルにしデトックス効果が期待できます。
他にも天然の化粧水や虫よけもおすすめです。ドクダミには薬効がたくさんあるので、活用の幅が広がります。いろんな活用法が紹介されているので、ネットで検索してみると良いでしょう。
ドクダミの雑草駆除は早めに行おう!
生命力、繁殖力が強いドクダミは、放っておくとあっという間にどんどん広がっていきます。手がつけられなくなる前に、駆除は早めに行いましょう。
駆除したと思っても、また生えてくるほど強い雑草なので、根っこごと根絶することがポイントです。本記事を参考に、繰り返し生えてくる厄介なドクダミを完全に退治しましょう。そして、刈り取った葉は、乾燥させて是非「万能薬草」として、暮らしの役に立てて下さい!