夏に花を咲かせる千日紅と似ていますが、属性が違うレッドフラッシュは、日が短くなると花を咲かせ、それ以外の季節には観葉植物として赤い葉っぱを楽しめます。
育て方も簡単なレッドフラッシュの特徴や摘芯をして増やす育て方や方法、水やりの仕方など詳しく解説します。
レッドフラッシュ(赤葉センニチコウ)の基本情報
レッドフラッシュは、ブラジルからやって来たヒユ科の植物で、世間では千日紅と花が激似で、花の色が違う同じ種類と見られがちなレッドフラッシュは、科が同じでもレッドフラッシュのツルノゲイトウとセンニチコウの属性が違います。
レッドフラッシュの花は白色だけで葉っぱが赤く、夏の強い日差しに当たると、一層赤が鮮やかになります。開花の時期は10月から2月にかけてと言われますが、冬の寒さには極端に弱いため、日本での冬越しは難しいでしょう。
また、レッドフラッシュは日の長さと開花が関連していて、日が短くなると花が咲き、長くなると花は咲きませんが、常緑樹ですから、葉っぱは赤いまま維持していますので、観葉植物として観賞されます。
レッドフラッシュの由来
由来については、和名の赤葉センニチコウの由来に付いて述べましょう。レッドフラッシュは、学名の別名なのですが、和名の赤葉センニチコウは、「千日紅」と花の形が激似な事からが由来だと言えるのと、百日紅と書いてサルスベリと読む花よりも、開花の期間が長いことからきているようです。
レッドフラッシュの花言葉
レッドフラッシュは、別名赤葉センニチコウですので、そちらの花言葉になりますが、「燃え上がった情熱」が一般的に言われていて、それでブーケなどにも使われたりしますが、実は別の花言葉も存在します。それは「熱しやすく冷めやすい」や「熱すると冷める恋」と、ちょっと意味合いが違ってきますが、どちらにしても熱い花言葉です。
レッドフラッシュの特徴
レッドフラッシュは、暑い西インド諸島やブラジルなどが原産ですから、暑いのは得意です。ただ、寒さには極端に弱く、少しでも霜に当たろうものなら、即効枯死します。そのため、基本情報にもありますが、開花時期が原産地と日本では当然違い、15度を下回る場合には、室内で管理する事で、翌年の2月頃まで花は鑑賞できます。
レッドフラッシュは観葉植物?!
レッドフラッシュは、観葉植物なのでしょか。花が咲く前の赤い葉っぱだけを見ると、確かに観葉植物そのものです。実際、春から夏までは花が咲きませんので、観葉植物として美しい赤い葉っぱを楽しみましょう。
レッドフラッシュは、日照時間が短いと花を付けるという特徴があり、秋から初冬まで花を咲かせ、冬は室内で管理すれば花はそのまま保ちますが、本来は冬場には枯れてしまいます。日照時間が短くなってくると、花芽を付け始め、秋に花を咲かせます。冬を温かく越せれば、年中通して花も葉っぱも鑑賞できるのです。
レッドフラッシュの育て方【基礎】
とても育てやすいと特徴のあるこの植物の、育て方について解説しましょう。年中花と葉っぱを鑑賞するにはどうすれば良いのかや、この植物が持っている性質を把握しての育て方など、管理面だけでなく株を増やす方法についても細かく解説します。
レッドフラッシュの育て方①環境
熱帯から亜熱帯にかけての植物ですので、日光は大好物です。暑い場所で高温多湿でも、直射日光でも全く関係なく、暑ければ暑いほど葉っぱの色は鮮やかになるという特徴があり、全く置き場所には困らないでしょう。
ただ、日が短くなると花芽を付け始める特徴のため、日が短いからといって明るい場所に移動させたりすると、花が付かなくなってしまいますので、花を見たいと思うなら、明るいところに移動しないように注意してください。
レッドフラッシュの育て方②水やり
渇き気味が好きなこの植物は、水やりをする前にまず手で土を触ってみます。表面が渇いていても、少し指を土にツッコんで確認します。少し湿り気がある場合は、まだ水やりをしなくても大丈夫です。土に指を入れて、土全体がパサパサと渇いてるようなら、鉢の底からザーっと流れ出るまでしっかり水やりをします。
冬場は特に渇き気味にしておきます。ほとんど水やりの必要もなく、1ヶ月に1回程度でも大丈夫です。まだ、土が湿っている状態の時に水やりをすると、根腐れを起こしてレッドフラッシュが枯れてしまう原因を作りますので、ご注意ください。
レッドフラッシュの育て方③肥料
肥料は、どんな肥料でも構いませんが、肥料が切れると葉の色の赤色がくすんできて、鮮やかさがなくなってきます。1週間から2週間に1回の間隔で液肥を与えるか、1ヶ月に1度緩効性の肥料を与えると、葉っぱの色つやが維持出来ます。肥料をあげなくても、枯れたりはしませんので、それほど厳密に考えなくても大丈夫です。
レッドフラッシュの育て方④温度
レッドフラッシュは観葉植物として管理すると思えば、耐寒温度は5度と言うのは納得出来ます。観葉植物なら、どの観葉植物でも5度を下回らないように管理する事は普通の事です。夏の直射日光にも平気な熱帯系のレッドフラッシュですが、寒さには本当に極端に弱いです。
冬場には、室内に取り込んで明るい場所で管理する事で、花は咲き続けます。外の温度が5度を上回ったら、外に出して日光に当てましょう。温かくなると花は終わりますが、葉っぱの色が鮮やかになっていきます。
レッドフラッシュの育て方⑤用土
レッドフラッシュは、特に用土を選ばないという特徴があり、どんな土にでも順応しますので、一般的に、ホームセンターなどに売っている花と野菜の土で十分です。自作で土の配合する場合は、赤玉土と腐葉土を6対4の割合で混合します。
レッドフラッシュの育て方【植え付け~冬越し】
レッドフラッシュの育て方の中で、植え付けから冬越しまでの一通りの流れを解説します。まず、植え付けは春の4月から5月にかけてと、9月から10月にかけての2回行なえます。基本、レッドフラッシュは、秋に花を咲かせますので、春に植えるのが好ましいでしょう。
ただ、苗からの植え付けや鉢植えの植え替えなど、株そのものを触るのに適している時期は、春の気候が一番適しているのですが、秋に行なっても構いません。花の種類で判断します。では順番に流れを見ましょう。
レッドフラッシュの育て方⑥植え付け時期
先ほども言いましたが、植え付けの時期は春と秋です。丁度桜が満開になってから散り、新緑の芽吹く頃と、暑い夏が終わってそろそろ秋風が吹く頃が植え付けの時期です。レッドフラッシュは一度植え付けると、ほとんど手を掛けずとも、毎年花を咲かせますので、最初の植え付けをしっかりとしましょう。
ホームセンターや園芸店で、レッドフラッシュの苗を購入し、鉢なら5号鉢程度、庭なら水はけの良い好きな場所に植え付けます。鉢の場合は、花と野菜の土に緩効性肥料を混ぜて、苗の根っこを崩さないように5号鉢に植え付けます。
水をたっぷりと、鉢の底から流れ出るくらい与えて管理します。庭の場合は、腐葉土を土に混ぜておいてから、植え付けをします。出来るだけ日当たりの良い場所に植え付ける事が、鮮やかな葉っぱのレッドフラッシュを楽しむためのポイントです。
レッドフラッシュの育て方⑦植え替え時期
植え替えは、鉢植えの場合は、鉢の裏から根っこがはみ出してきたら植え替えの時期が来ていることを表します。ただ、その状態の鉢を見つけても、とりあえず植え替えの時期の、春までは待ちましょう。また、その時期に株分けをして増やす事も出来ますので、1つの株をいくつかに分けると、増やすのも簡単です。
レッドフラッシュの育て方⑧敵芯
また、日当たりが良いとどんどん茎が伸びていきますので、これ以上伸びないように摘芯が効果的で、切り戻しとも言いますが、伸びている先にハサミを入れることです。レッドフラッシュは、つる性で脇芽の先に花が咲きますので、摘芯で花数を増やせます。
また、摘芯をすると摘芯をした箇所に脇芽が出来て、その部分から茎が横に広がり増やすのも可能です。茎を増やすと株も大きくなり、そしてその脇芽の端っこに花を付けます。従って摘芯をしないと花が見れないという事にもなるのです。
レッドフラッシュの育て方⑨冬越し
暑さに強く寒さに弱いレッドフラッシュの冬越しは、通常でしたら出来ません。冬越しをしようという場合には、鉢ならを室内に取り込む事で、庭なら鉢上げをしてそれも室内に取り込みます。室内の明るい所で管理することで、花は咲き続けます。冬が終わって暖かくなってきたら、外に出して植え替えや、株を増やすこともできます。
レッドフラッシュの増やし方
レッドフラッシュの増やす方法も簡単です。摘芯した茎を挿し芽する事でも増えますし、植え替えの時に株分けをする方法もあり、ほとんど技術は必要なく増やすことができます。
挿し木の仕方は、3つ程度の節を残し、その下の葉っぱは全て取り去ります。2枚程度の葉っぱを残した後はその茎を土に挿し、日陰だけど明るいという場所で管理します。挿し木用の土があれば早いですが、無ければ水に浸けて、根っこが出たら土に植えれば根付きます。この際に、水分不足にならないように管理します。
レッドフラッシュは挿し木で初心者にも簡単に増やすことができる!
レッドフラッシュの特性を見てきましたが、初心者にも扱いやすい植物だという事が分りました。用土も温度も水やりや肥料までも、全てにおいてアバウトでも全然大丈夫な植物です。挿し木や摘芯をする事でも簡単に増やせますから、初心者はまずこのレッドフラッシュの栽培から始めてみましょう。