白くて小さな花が可憐で人気の高まっているセイロンライティアの特徴や育て方についてまとめます。管理場所や剪定方法、植え付けなどの注意点など育て方のポイントをそれぞれ整理しているので、正しい育て方を知ってセイロンライティアの白い花を長く楽しんでください。
セイロンライティアとは?
セイロンライティアは、学名をWrightia antidysentericaと言いキョウチクトウ科ライティア属に分類される植物になります。キョウチクトウ科のほとんどの蕾は右巻きであるのに対して、セイロンライティアの蕾は左巻きです。
白くて可愛らしい花が日本人好みの素敵な花ですが、原産はスリランカの花でセイロン紅茶でも有名なセイロン(スリランカの旧国名)になります。生息地としてはスリランカの標高600m付近が多く、赤道に近いため非常に暑い気候で育つ花と言えます。
セイロンライティアの特徴
セイロンライティアの特徴としては、白くて可愛らしい花を咲かせることです。低木なのですが、枝分かれをしっかりとして花木として日本でも高い人気がある花です。
日本では夏に花を咲かせますが、直径が約3cmほどの小さめの白い花が美しく印象的です。花弁は5枚に分かれており、目で見てもすぐに分かります。
花が二重になっているように見えますが、これは副花冠が発達したものだと言われています。見た目にはこれによって更に可愛らしく見えているのも事実です。
原産地がセイロンということで暑さに強そうなイメージがありますが、直射日光などはあまりよくありません。標高が高い場所に生息しているとはいえ、寒さにもそれほど強くない花になります。
セイロンライティアの由来
セイロンライティアはスリランカ原産ですが、標高の高い場所に咲くためあまり暑さに強いわけではありません。日本へはタイを経由して伝わったと言われています。スリランカでは高さ2mほどになり、花木として日本に伝わりました。
低木ですが、枝分かれをして白く清楚な花を咲かせるため人気が高いようです。ちょうどいい高さに花が咲くため、観賞用にも多くに人に愛されてきたようです。
日本では夏ごろにだいたい花を咲かせます。白い爽やかな色の花が咲くので人目を惹きそうです。白色は見た目にも涼やかで清涼感があり、夏場にセイロンライティアの花を見るとそれだけでも気持ちが癒されるような気分になります。
セイロンライティアの育て方
セイロンライティアの育て方について、それぞれの項目で詳しく説明していきます。難しい花ではありませんが、注意点もあるので内容をしっかりと理解して育てることをおすすめします。
育て方の特徴
セイロンライティアの育て方についてまとめていきます。乾燥に弱いため、水やりに注意が必要です。鉢植えで管理することが多いと思いますが、最近は庭植えも増えてきました。
育て方①水やり
セイロンライティアの生息している地域は、多湿な場所なので常に湿度が保たれた状態です。そのため重要な育て方として水やりは非常に重要になります。乾燥しないように、とにかく水を絶やさないようにすることが大切です。
土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えるようにしましょう。乾燥には強くないので、少しでも乾燥の気配がしたらすぐに水をあげるようにすることが大切です。
育て方②肥料
肥料や用土などについては、腐葉土などの腐植質が多く含まれるものが適しています。水分補給の話と通じますが、水持ちの良い肥料を選ぶことが大切です。腐葉土なら湿度も確保できて安心です。
セイロンライティアの好む環境をしっかりと把握して、適切に肥料や水やりを行うことが長く育てるコツとも言えます。基本的には多湿を好む植物なので、水やりを絶やさないようにして、用土や肥料なども湿度の多めのものを選んでください。
育て方③植え付け・植替え
セイロンライティアの種まき時期は4~5月と9月になり、苗の植え付け時期は4~6月と9~10月になります。水持ちの良い用土に元肥を入れてから種や苗を植え付けるようにしましょう。
地植えにする場合は、半日陰が適しています。鉢植えの場合は真夏以外は日当たりの良い場所に置くことが育て方のポイントです。
鉢植えで越冬する場合は、2年に一度は植え替えをした方が良いです。根鉢を引き抜いたら土を落として、新しい用土に元肥を入れた鉢に植え付けます。最後にたっぷりの水を与えてください。
育て方④管理場所・日当たり
セイロンライティアの理想的な管理場所としては、春は戸外の日当たり、夏は戸外の半日陰、秋は戸外の日当たり、冬は室内がおすすめです。暑さには強いとはいえ直射日光には弱いので、真夏は半日陰か明るい日陰に移動させた方が良いです。
半日陰でもそれなりに花は咲くので、春から秋の間は半日陰で管理しても大丈夫です。ずっと室内に置くと花が咲きにくいので、半日陰で良いので戸外で管理する方が良いです。
育て方⑤剪定
セイロンライティアの剪定は、7月~8月に花が咲き終わった枝の切り戻し剪定を行うのがおすすめです。セイロンライティアの下側の葉っぱがない幹の部分からは新芽がでないので、剪定する時は枝葉を残すようにしてください。
セイロンライティアは、摘芯して脇芽をださせることで株が大きくなり、それだけ花も良く咲くようになります。
育て方⑥病害虫
セイロンライティアは、かかりやすい病気や心配な害虫は特にないので、安心して育てることができます。
セイロンライティアの増やし方【挿し木】
セイロンライティアは種まきと挿し木で増やしていきます。種まきの適期は、4~5月と9月になります。挿し木の適期は6~7月になります。
挿し木はその年に伸びた枝を切り落として、切り口を1時間ほど水に浸してから土に挿します。挿し木には市販の挿し木用の土を使うことをおすすめします。根が出るまでは、土が乾かないように適度に水やりをして乾燥を防ぎましょう。
セイロンライティアの楽しみ方
セイロンライティアは単純に花を育てるのも良いですが、更にさまざまな工夫で楽しみ方が広がります。気になる花言葉だけでなく、アレンジ方法や寄せ植えの例についても参考になることが多いでしょう。
セイロンライティアの花言葉や誕生花
セイロンライティアの花言葉は、「純潔」「清楚」「内気の美しさ」になります。また、セイロンライティアの誕生花は、6月15日と7月26日になります。
セイロンライティアのアレンジ
ひまわりとタニワタリをメインに花瓶に生けた中に、可憐なセイロンライティアをそっと加えたアレンジが夏の終わりのはかなさを表現しています。
散ってしまったセイロンライティアの花びらを水を張ったコップに浮かべると幻想的で雰囲気のある室内装飾に変身します。
やはり散ったセイロンライティアの花びらを水に浮かべてテーブルに置くだけで、カップの青と花びらの白がコントラストになって涼し気な世界を作り出します。
セイロンライティアの花びらなど色とりどりの花びらをボールペンの中に入れた「ハーバリウムホールペン」毎日使うボールペンが個性的で心を癒す美しい創作物に変わります。
セイロンライティアの寄せ植え
セイロンライティアをメインにした寄せ植えの参考例をご紹介します。涼し気なカラーリングでシックな寄せ植えになっています。他にも自分のセンスで様々な花などと合わせて楽しんでみましょう。
アンティーク調でハイスクエア型の陶器鉢を使用して、濃い緑葉が美しくて白い花が爽やかなセイロンライティアをメインに植えています。印象が爽やかなので夏の寄せ植えのメインにはおすすめの花材になります。
一緒に合わせているのは、サルビアとカラーリーフも夏らしいトウガラシを選んでいます。パープルフラッシュの深い紫葉が良いアクセントになって、寄せ植えをシックに引き締めています。
セイロンライティアの純白の花が清楚な印象を醸し出し、濃い緑葉が花を引き立ててくれます。夏でも休まずに花を咲かせてくれる点も寄せ植えには頼もしい花材と言えます。
黒花が特徴的なサルビアは、花とがく色、葉っぱの表と裏のコントラストが美しいので、独特な雰囲気を放ってくれます。サルビアを混ぜることで寄せ植えをシックにおしゃれに演出してくれるので、組合せの参考に覚えておくと良いでしょう。
純白の花が清楚で美しい!乾燥に気をつければ簡単に育つ!
純白の清楚な花が日本人の心をつかむセイロンライティアの花です。スリランカ原産とは思えないほど日本の風土にもマッチして、けな気で清らかな気持ちにさせてくれます。育て方も難しくはないので、直射日光を避けて乾燥に気を付けて大切に育てて、挿し木や寄せ植えにもチャレンジしてみてください。