ローダンセマムの育て方は?初心者にも分かる育て方や夏越し方法を詳しく解説!

観賞用として人気のあるローダンセマムの育て方を解説します。

北アフリカが原産地のローダンセマムを日本で育てるための注意点や種類、増やし方について説明し、手入れの方法を細かく解説していきます。初心者の人でも簡単に育てることができるのでチャレンジしてみましょう。

目次

ローダンセマムの基本情報

街中の花屋さんにも並んでいて、人気の高いローダンセマムについてまずは基本的な情報を整理していきます。ローダンセマムについて、特徴や種類を知った上で自分の好みを見つけて育てることにチャレンジしてみましょう。

ローダンセマムの特徴

ローダンセマムの仲間は、北アフリカが原産地で種類は10~15種類あると言われています。キク科ローダンセマム属の多年草になります。

ローダンセマムの種類

ローダンセマムの主な種類を紹介します。園芸店でも気を付けてみていると、ローダンセマムの種類も意外と多くあることが分かりいます。少しづつ花の形や色合いが違うので、それぞれの特徴を見比べてください。自分好みの品種が見つかれば、育てる楽しみや鑑賞する喜びが倍増します。

ローダンセマム・ホスマリエンセ

この品種はモロッコのアトラス山脈に分布する多年草で、別名をモロッコデージーと呼ばれるローダンセマムの品種です。頭状花は径が5~7cmで比較的大き目で、舌状花は白で筒状花は黄色になります。

ローダンセマム・マラケシュ

この品種は濃いめのピンク色の花が咲きますが、花の大きさとしては他の品種と比べるとやや小さめです。

可愛らしい雰囲気のローダンセマムの品種になり、花が咲き進むにつれて中心部から白く色が褪せていき覆輪へと変化をする珍しいタイプのローダンセマムと言えます。

ローダンセマム・プチマカロン

この品種はローダンセマム・ガヤヌム種から改良された園芸品種になります。ピンクの舌状花と褐色の筒状花のコントラストが美しい花が咲きます。葉は細かく深裂したシルバーリーフになります。

ローダンセマム・アフリカンアイズ

この品種はホスマリエンセから改良された園芸品種になります。純白の舌状花と褐色の筒状花のコントラストが美しい花を咲かせます。

葉は繊細なシルバーリーフで、花がない時期にも高い観賞価値がある人気の品種です。茎は硬くて、しっかりとしているので花が倒れにくい特徴があります。

ローダンセマム・アプリコットジャム

非常に柔らかなピンク色でソフトな雰囲気を持つ人気のローダンセマムの品種になります。蕾の時にアプリコットの色味が強くなり、花が咲き進むとピンク色から白色へと変化していきます。

色の変化を楽しむことができるのが、この品種の人気の理由でもあります。夕方になると花が閉じるという特性も持っているので、一日のなかでも動きを楽しめる面白いローダンセマムになります。

ローダンセマム・ピーチジャム

この品種はローダンセマム・アプリコットジャムから派生した品種になります。花の色はアプリコットジャムよりも少し濃い色になり、中心部は赤身の強い茶色になって咲きます。花粉が少なくて、花が長い期間咲くのが特徴の品種になります。

ローダンセマム・マーキュリー

ローダンセマムの中でも、この品種は特に色が濃い花の咲く品種になります。花の大きさは小さく、株もコンパクトで小さくまとまった雰囲気の品種です。単独で植えるよりも寄せ植えにしたら存在感が増して美しく咲きます。

ローダンセマム・カタナンチェ

この品種は、優しいクリーム色の花びらが特徴的です。花の中心部にはほんのりとえんじ色がコントラストを与える美しく存在感のある品種になります。花びらの裏側も薄い朱色の筋が入るため、蕾の時から色合いを楽しめる品種になります。

ローダンセマムの花言葉

ローダンセマムの花言葉は、「誠実」「永遠の愛」「気丈に」になります。花茎がまっすぐに伸びて美しい花が咲く様子が、気丈という印象を与えることから由来していると言われています。

ローダンセマムの上手な育て方【準備】

ローダンセマムを上手に育てるコツを細かく項目ごとに説明していきます。まずは準備段階の注意点などをポイントをあげて解説します。植物を育てる際の環境作りは、概ね似ているので他の植物を育てる際にも参考になる内容になります。

ローダンセマムの育て方①環境

ローダンセマムの栽培環境としては、日当たりが良くて水はけの良い環境が最適です。高温多湿な夏の天気が苦手な植物なので、風通しを良くしてやることも大切なポイントになります。

日なたを好むとはいえ、直射日光は避け、できるだけ涼しい環境にしてあげることが夏場の注意点です。庭植えの場合は、夏場には半日陰になる場所を探して植えることをおすすめします。難しい場合は鉢植えで育ててください。

ローダンセマムの育て方②土作り

ローダンセマムを育てる際の用土としては、中粒の赤魂土5に対して酸度を調整したピートモス2の配合土にリン酸分が多い緩効性の化成肥料を適量混合した土が適しています。

水はけが良くて肥沃な土がローダンセマムには適しています。また酸性土は合わないので、用土1リットル当たり2gの苦土石灰を混合して使用することをおすすめします。

ローダンセマムの上手な育て方【育成】

いよいよローダンセマムを植え付けていくときの注意点など、上手な育て方の基本的な手入れ方法の内容を解説します。日常的な水やりや適度な肥料やりについてもポイントを知っておきましょう。

毎年春先には街の園芸店の店先にローダンセマムの花が並ぶようになります。店で販売されている小鉢やポットのままでは小さいままなので、早めに地面に植え付けるか植え替えを行うようにしましょう。

ローダンセマムの育て方③植え付け時期と方法

ローダンセマムの植え付け時期としては、2~4月および9~11月の時期が適しています。株は横に広がっていくため、地植えの場合は他の植物との間隔を開けて植えることをおすすめします。

ローダンセマムの株を大きく太らせたい場合は秋に植え付けをするのが良く、コンパクトに育てたい場合は春に地植えをすることを覚えておいてください。

ローダンセマムの育て方④水やり

ローダンセマムの水やりの基本は、乾いたらたっぷりと水を与えることです。高温多湿に弱いため、土の表面が乾いてきたら水やりの合図でしっかりと水を与えます。地植えの場合は特に水やりは必要ありません。

ローダンセマムの水やりで注意する点は、花の部分に水が直接当たらないようにすることです。長い期間美しい花を楽しむためには、直接花に水が当たらないよい気を付けてください。

特に蕾が水を多く含むと花が咲かず枯れてしまう危険があります。また水を与え過ぎると根が腐ってしまったり、株が蒸れて枯れてしまう原因になります。

日々の水やりではありますが、ちょっとした注意で花を長く、そして多く楽しむことができるので手入れの重要なポイントになります。

ローダンセマムの育て方⑤肥料

ローダンセマムの手入れ方法で肥料については、庭植えも鉢植えもどちらでも3~5月の春に緩効性化成肥料または液体肥料を与えます。9~10月の秋には緩効性化成肥料を与えてください。

花の咲く前後の時期に肥料を与える、と覚えておいてください。液肥でも緩効性肥料でもどちらでも構いませんが、初心者の人など心配な場合は置き肥タイプがおすすめになります。いずれの場合も肥料を多く与える必要はありません。

ローダンセマムの育て方を動画で紹介!

ローダンセマムの上手な育て方と手入れ方法を短い動画にうまくまとめられており、初心者の人にも非常に参考になります。説明だけではイメージが沸きずらい人も、こちらの動画を参考に楽しく育ててみましょう。

ローダンセマムの上手な育て方【手入れ】

ローダンセマムの上手な育て方で、長く楽しむために大切な手入れ方法や夏越しの方法など増やし方も解説していきます。育てる楽しみを実感できる楽しい手入れを実践してみましょう。

ローダンセマムの手入れ①花ガラ摘み

ローダンセマムの手入れの中でも重要な花ガラ摘みについて説明します。花が終わるとなるべく早い時期に花ガラを摘み取ります。花びらが落ちている花だけでなく、反り返った花も剪定して構いません。

剪定する位置は、茎の葉が展開しているすぐ上の部分を切ることをおすすめします。早めに花ガラを摘み取ることが株の蒸れ防止になり、病気を防ぐ対策にもなるので、ローダンセマムを長く楽しむための基本的な処置になります。

ローダンセマムの手入れ②夏越し

ローダンセマムは涼しくて乾燥した環境を好むため、日本のように湿度が高い夏は苦手な植物です。なるべく花の力を保てるように管理をして、次の開花に備えることが大切です。

夏場の直射日光を受けると枯れてしまうので、風が良く通る日陰または半日陰に置いて管理をします。地植えの場合は1日中太陽の光を受ける場所を避けて植えます。

梅雨に入る前には剪定を済ませておくと、蒸れによる枯れ込みを防ぐことができます。しっかりめに半分くらいまで刈り込んでも大丈夫です。慣れない場合は新芽のすぐ上から切れば間違いなく処置ができます。

夏越しの時期は、成長を促すような栄養剤や肥料は必要ありません。成長期はないため、暑い時期に体力を使わないようにしてあげることが大切です。

ローダンセマムの手入れ③植え替え

ローダンセマムの植え替えに適した時期は、3~5月と9~11月の時期になります。鉢で管理する場合は、ある程度の年数が経過すると鉢の中が根で一杯になってしまいます。そうなると土が減って栄養を吸収できなくなります。

そこで2年または3年に1度の割合で、植え替えを実施することが大切になります。植え替えの手順について簡単に説明します。

①鉢からローダンセマムの苗を取り出します。この時取り出しにくい場合は、鉢の周りを軽く叩いてやると簡単に取り出せます。
②苗の表面の土を取り除きます。
③根を全体的にほぐします。土は完全には落とさなくても構いません。

④植え替える鉢の底に、軽石を敷いてその上に新しい用土を入れます。
⑤ほぐした苗を入れて隙間を土で埋めます。鉢の植えは一杯にせず、2~3cmの余裕を残しておきます。
⑥鉢底から水があふれるくらい、たっぷりの水を与えます。

ローダンセマムの手入れ④剪定

ローダンセマムの剪定は、6月から7月の梅雨前に行います。地表から3~5cm程度を残して、全て切り戻し(剪定)をすると風通しも良くなって、夏越しをしやすくなります。

夏越しをして見た目がまとまりが無くなった場合は、9月から10月に切り戻し(剪定)を行うと株別れが促進されてしっかりと大きな株に育ちます。

初心者の人で剪定の位置に迷う場合は、新芽のすぐ上から切れば間違いはありません。茎の部分をよく見ると、節から新しい葉が出始めている箇所があるので、それを目安にして剪定するとうまくできます。

ローダンセマムの手入れ⑤増やし方

ローダンセマムの増やし方は、一般的には挿し木で行います。ローダンセマムは株が古くなってくると、立ち枯れをしやすくなります。そこで挿し木株を作っておくと安心です。

挿し木を行うのに適した時期は、3~5月と9~10月になります。元気な新芽の先端を5cmほど切り取って、差し穂にします。5分間水揚げをしてから挿し木用の土に挿してください。発根促進剤を切り口に付けるとより効果的です。

ローダンセマムの挿し木を行う時は、太く新しい茎を挿し木に選ぶようにします。挿し木をするときに注意する点としては、発根までは明るい日陰に置いて、水を切らさないように管理することがポイントになります。

ローダンセマムを育てるときの注意点

ローダンセマムを育てて日常的な手入れ方法を実践していく中で、注意しておく点があります。病害虫に関することと、花が咲かない場合の対処について詳しく説明します。

注意点①気をつけたい病害虫

ローダンセマムを育てるときに気を付けたい病気としては、立ち枯れ病が代表的な病気になります。立ち枯れ病は5月~9月の間に、株が大きくなって混み合い風通しが悪くなってしまうと発生しやすくなります。

特に高温となる夏場には多発する病気なので注意が必要です。できるだけ梅雨に入る前に切り戻しておくことをおすすめします。

ローダンセマムを育てるときに気を付けたい害虫として代表的なのは、アブラムシです。10月~6月の成長が旺盛な時に、アブラムシが一番発生しやすくなります。

アブラムシは新芽や蕾に多く発生するので、日々観察して見つけ次第駆除するようにします。大切なローダンセマムを日々のお手入れで病害虫から守りましょう。

注意点②花が咲かない時は?

ローダンセマムを育てる時に気を付ける点として、花と蕾に雨や水が当たるとしおれてしまうことを覚えておきましょう。雨が直接花や蕾に当たらないように、水やりの際には株元に少しづつ与えるようにしてください。

成長して株が衰えてくると、花付きが悪くなってしまいます。そんな時は挿し木で株を更新してみましょう。切り戻しをして新しい花芽をつくることも良い方法です。

もう一点、ローダンセマムを育てるときの注意点として、日照不足になると花が咲かないことが上げられます。室内で管理する場合でも、鉢はできるだけよく日が当たる場所を選んで置くようにしましょう。

上手に夏越しをしてローダンセマムを育てよう

ローダンセマムは可愛く美しい花が咲く観葉植物ですが、花付きも良くて銀緑色の葉は一年中鑑賞したくなるおすすめの植物です。初心者の人でも適切に管理し、手入れを行えば、冬の時期でも美しい葉色で彩ってくれます。

暑さに弱い花ですが、上手に夏越しをして挿し木で増やせば1年中楽しむことができるので、手入れの方法などを参考にしてローダンセマムを存分に楽しんでください。

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この記事を書いた人

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