アメリカフヨウとはどんな植物?特徴や育て方など詳しくご紹介!

皆さんは「アメリカフヨウ」という花についてご存知でしょうか?

鮮やかな色と大輪の花がとてもダイナミックで、青空によく映える品種です。そんなアメリカフヨウについて花言葉など品種の持つ特徴や、育て方・増やし方などをご紹介します!

目次

アメリカフヨウとはどんな植物?

「アメリカフヨウ」は大輪の花と鮮やかな色で、見る人にインパクトを与える宿根草(多年草)です。どことなく似た花を見たことがあるように感じますが、一体どのような特徴を持つ花なのでしょうか?

花言葉や品種などもあわせて、まずはアメリカフヨウの特徴について解説します。

アメリカフヨウの特徴

【アメリカフヨウ】アオイ科 フヨウ(ハイビスカス)属 

  • 別名:クサフヨウ
  • 耐寒性宿根草(多年草)
  • 原産地:北アメリカ
  • 開花期:初夏~秋
  • 花の色:白、濃桃、赤など
  • 花の大きさ:直径18~20cm
  • 草丈:約1m

アメリカフヨウは地上部が枯れても根が残る宿根草(多年草)です。他のフヨウ属と同様に一日花で、同属のハイビスカスに似た大輪の花を初夏~秋まで咲かせ続けます。

花の色は主に赤・白・ピンクですが、濃淡の程度を含めるとバリエーションが豊富です。大輪の花と色の鮮やかさが合わさり、存在感も抜群です。

またフヨウ属全体の傾向だそうですが、アメリカフヨウも暑さに強く、寒さと乾燥に弱いです。春から夏にかけてはすくすくと育ち、ひと株から茎や枝が数本立ち上がったような形(株立ち)になります。

アメリカフヨウの3つの花言葉

アメリカフヨウには3つの花言葉があります。

  • 日ごとの美しさ
  • しとやかな恋人
  • はなやかな生活

「しとやかな恋人」に関してはフヨウと共通する花言葉です。フヨウの気品あふれる様子から付けられた花言葉であると言われています。

他の2つは根拠がわからないそうですが、「日ごとの美しさ」は長い期間にわたって次々と花を咲かせ、その日によって姿が変わる様子を表しているかもしれません。

また「はなやかな生活」はアメリカフヨウの持つ華やかさが由来であると考えられます。

アメリカフヨウの品種

アメリカフヨウは先程紹介した通り「アオイ科・フヨウ(ハイビスカス)属」にあたる品種です。同じフヨウ属の仲間にはどんな品種があるのでしょうか?

ハイビスカス

アメリカフヨウを見たことがなくとも、ハイビスカスはご存知である方も多いのではないでしょうか?

ハイビスカスと聞くとハワイをイメージする方もいらっしゃるかと思いますが、摘んでもなかなかしおれにくいことからレイ(首飾り)に使われるようになったと言われている花です。

  • 学名:Hibiscus rosa-sinensis 
  • 開花時期:夏
  • 原産地:インド洋や太平洋の島々。
  • ハワイの州花 / マレーシア、スーダンの国花
  • 花の大きさ:直径5cm~15cm
  • 草丈:約0.5m~2m
  • 花言葉:「勇ましさ」「華やか」

モミジアオイ

弁が細く、花弁の間に隙間が開いているのが特徴。花や葉の形がモミジのように切れ込んでおり、紅葉したような緋色の花を咲かせることからその名がつけられたそうです。

  • 学名:Hibiscus coccineus
  • 原産地:北米
  • 開花時期:夏
  • 花の大きさ:直径15cm~20cm
  • 草丈:1.5m~2m
  • 花言葉:「温和」「穏やかさ」「優しさ」「努力の賜物」

【タイタンビカス】
アメリカフヨウとモミジアオイの交配種です。暑さには非常に強く、西日が直接あたる場所でも枯れずにいられるほどタフな品種であると言われています。

草丈もアメリカフヨウより平均して0.5m~1mほど大きく育つうえ、花も大きいものですと30cmほどあるようです。

  • 学名:Hibiscus x Taitanbicus
  • 原産地:北米
  • 開花時期:6月下旬~9月下旬
  • 花の大きさ:直径15cm~30cm
  • 草丈:2m~3m
  • 花言葉 「美しさ」「新しい恋」

アメリカフヨウの育て方【準備〜手入れ】

大ぶりの花がダイナミックなアメリカフヨウですが、きれいな花を咲かせられるよう育てる方法はあるのでしょうか?

まずは花を咲かせるまでの準備・お手入れ方法について解説します。

アメリカフヨウの育て方①苗植えと種まきの時期

 発芽するための適温は25~30度であることから、4月下旬~5月頃が種まきに適しています。また、苗植えの場合は3月中旬~5月中旬あたりがよいと言われています。

株が横に張るため、花壇や地植えする際には1m程度間隔をあけましょう。

アメリカフヨウの育て方②環境

最も大切なポイントは「日当たりのよい場所で育てる」ことです。

年中日当たりのよい場所・風通しのよい場所を好みます。真夏には草丈が1m以上まで伸び、直射日光にも耐えられるため、他の植物の日よけとしても活躍します。

一方、空気の乾燥には少し弱く、水もちのよい土を好みます。水やりをこまめにできれば対応可能ですが、環境さえ整っていれば放置に近い状態でも毎年咲くことができます。

冬場は地面の凍結に注意が必要です。霜が降る程度では根まで枯れませんが、土が凍結すると枯れてしまいます。該当する地域は、腐葉土やワラをかぶせて凍結を防ぎましょう。

アメリカフヨウの育て方③植え付け

アメリカフヨウはもともと湿地帯に生育していたため、乾燥に弱いと言われています。植え付けの際は深めに耕し、腐葉土やピートモスを多めにすき込むと、アメリカフヨウ好みの水持ちが良い土になります。

品種によって適正な距離は異なりますが、株は1m程を目安に間隔を空けて植えましょう。

アメリカフヨウの育て方④水やり

乾燥に弱い植物のため、土が乾いたら水やりはたっぷりと行ってください。

鉢植えの場合は「腰水」にすると管理が楽になりおすすめです。先述の通り、湿地帯生育の植物であるため腰水をしても根腐れしにくいそうです。水が減ったら足してあげましょう。

アメリカフヨウの育て方⑤肥料

春から夏に掛けて勢いよく生長しますので、肥料やりはこまめに行いましょう。一日花であるため開花も多く、また肥料が切れるとその分開花が少なくなってしまいます。

春から夏は1週間に1回液肥をやるか、1ヶ月に1回緩効性肥料(化成肥料や油粕など)をあげてください。

アメリカフヨウの育て方【管理】

アメリカフヨウは水やりこそ大事であるものの、その他の点に関してはあまり手がかからないようですね。

続いては植え替えなどの増やし方や、株の管理方法についてご紹介します。

アメリカフヨウの育て方⑥植え替え

鉢植えの場合は根が張りやすいので、最低でも2年に1回は植え替えをしましょう。
植え替えの適期は3月下旬~5月中旬です。鉢植えは直径18cm~24cmに1株、を目安にしてください。

アメリカフヨウの育て方⑦増やし方

アメリカフヨウは挿し木で増やすことも可能です。挿し木に適した時期は「3月~6月」「9月~10月」となっています。真夏・真冬には向かないので注意しましょう。

挿し木による増やし方の手順は以下をご参照ください。

  1. 新芽の付いている枝を10cm~15cmの長さにカットします。
  2. 先端の葉(4枚~6枚ほど)のみを残し、他は切り落としてください。
  3. 切り口を斜めにカットして1時間~2時間水につけます。
  4. あらかじめ土を入れた鉢に枝を挿し、ビニールを被せ、密閉します。
  5. 土が乾燥しないよう気を付けながら「風の当たらない日陰」で管理しましょう。

発根するまでには1か月ほどかかります。根が出たら鉢や地面に植え替えてください。

アメリカフヨウの管理の仕方を動画で解説!

ここで、アメリカフヨウの育て方や日頃の管理方法について解説している動画をご紹介します。是非参考にしてみてください。

アメリカフヨウの育て方【注意点】

アメリカフヨウの仲間たちは、暑さや直射日光に対して比較的タフな傾向があると分かりましたが、栽培するにあたってどのような点に気を付ければよいのでしょうか?

病気や害虫対策、栽培に不適な環境について解説します。

注意点①害虫と病気

アメリカフヨウが特別かかりやすい病気は見受けられないようですが、フヨウ属にはワタノメイガ(ハマキムシ)やカミキリムシなど害虫対策が必須となります。

対策方法としては月に一度、株元に殺虫剤を散布することです。その際には、オルトラン粒剤など浸透性の高い殺虫剤を使用するのがベターでしょう。

注意点②乾燥に弱い

アメリカフヨウは日当たりのよい場所を好みますが、湿地帯原産の植物であるため乾燥には弱いです。

直射日光が強く当たる場所に植えた場合は、必ず1日に2回、水やりを忘れないようにしましょう。

アメリカフヨウはネットで購入できる

アメリカフヨウの苗や株元は実店舗だけでなく、Yahoo!ショッピングなどのネットショップでも購入が可能です。一度ご覧になってみてはいかがでしょうか?

アメリカフヨウの鮮やかでダイナミックな花を楽しもう

アメリカフヨウはハイビスカスなどの仲間で、大きく鮮やかな色の花が特徴です。

冬場の乾燥には弱いものの、春から夏にかけてたくましく生長し、たくさんの花を咲かせてくれます。また虫対策は必要ですが、目立った病気もなく、比較的タフで育てやすくい品種でもあるようです。

夏空に映えるダイナミックな魅力を、是非楽しんでみてください!

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この記事を書いた人

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